「ゼロ金利」という言葉や「マイナス金利」という言葉を耳にしたことがあるかと思います。よく聞く言葉ですが、その意味を理解していますでしょうか。本日は「ゼロ金利」と「マイナス金利」について見ていきたいと思います。
<ゼロ金利とは>
ゼロ金利とはその言葉の通り「金利が(限りなく)ゼロ」という意味です。何の金利がゼロなのかと言いますと、銀行の銀行である「日本銀行」が民間の銀行にお金を貸す際の金利がゼロであるという意味です。これにより民間の銀行は資金調達を容易に行うことができるようになるため、我々のような一般の人たちに貸出を行う際の金利も低く設定することが可能になります、これにより一般の人たちもお金が借りやすくなるため、市場にお金が流通しやすくなり景気を上昇させる効果が期待できます。日本経済が下向いていた1999年2月に当時の短期金利の指標である無担保コール翌日物を市場最低水準の0.15%にすることを決定し、日銀の総裁の発言から「ゼロ金利政策」と呼ばれるようになりました。
上述のように一般の人たちからすると非常に低い水準の金利でお金の借り入れを行うことができますので、借入を必要としている人からするとありがたい政策であると言えるでしょう。
<マイナス金利とは>
マイナス金利とはこちらもその言葉の通り「金利がマイナス」という意味です。こちらの金利は何がマイナスかと言いますと、民間の銀行が日本銀行に預け入れをしている当座預金の金利をマイナスにするという意味になります。我々が銀行口座に預金口座を持っているように、民間の銀行も日本銀行に同様に預金口座を持っています。今や超低金利時代ではありますが、我々が銀行に預け入れている預金には金利が付きます。このマイナス金利の制度下においてはお金を預け入れているとマイナスの金利が付きます。つまり預け入れをするとお金が減ることを意味します。ここで気を受けていただきたいのはマイナス金利が適用されているのは「日本銀行に預け入れえをしている民間の銀行の当座預金」に対してであり、我々が銀行に預け入れている預金にはマイナス金利は適用されていません。
この制度の意図するところは、預け入れを抑制させて市場にお金が出回るように誘導することで景気を回復させるために2016年にこの制度が開始されました。
このように現在の日本は非常に低い金利で市場にお金を流通させやすくすることで、景気回復を目指しています。金利が低いことで借り入れがしやすくなり、我々にとって良いことのようにも思えますが、一方で我々が銀行に預け入れる金利も非常に低くなっている状況は以前の日本と比べるとマイナスな側面であると言えるでしょう。数十年前の日本は預金しておくだけで金利が数%ついていた時代でしたが、今ではその100分の1や1000分の1以下の金利しか付かず、借り入れを必要としていない人からするとマイナスは状況であると言えるでしょう。
金利について理解することが資産運用を上手にする上で非常に重要になってきます。
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